あの東日本大震災から13年という歳月が流れました。
復興大学は、学都仙台コンソーシアム復興大学部会が主体となり、震災直後の平成23年度より、人材育成、教育復興支援、企業支援、ボランティア支援の4事業を柱に、災害に柔軟に対応できる人材育成と地域支援を目的に活動を行ってまいりました。
社会では被災の風化が言われるようになっておりますが、いくら時間が経過しても、あの災害で、親族、友人、知人を失った悲しみが小さくなるものではありません。あらためまして、犠牲になられた多くの方々に心からの哀悼の意を表する次第です。被災地域においては、街並みや交通インフラの整備が進み、復興が着実に進んでいるように見えます。しかしながら、産業復興の立遅れ、人口流出による人口減少や高齢化等、被災地域は多くの課題を抱えており、復興は、13年という時間がたったとは言え、まだまだその途上であることは明らかです。3.11の東日本大震災は、日本という国のあり方、個人の生き方、あるいは原子力発電を含めた科学技術のあり方を根本から問い直すことになりました。
復興大学では、もう一度私たちの立つ原点を確認するとともに復興の意味を問い直したいと思っております。未来に向かって希望の持てる地域に生まれ変われるよう、復興大学とともに歩みを進めて行きましょう。
学都仙台コンソーシアム復興大学部会 部会長
(東北工業大学 地域連携センター長 教授)
山田 一裕