学都仙台コンソーシアムの復興大学「復興人材育成教育事業」現場実習第二回目、東松島市・女川コースを8月22日(水)に実施し、学生や一般市民を含む21名に参加頂きました。
講師 三部氏
モデレーター 三部 佳英 講師((財)宮城県建築住宅センター)の案内のもと、東松島市・女川町(石巻市南浜地区含む)の復興現場を見学しました。講師の三部先生からはバスの移動時間を利用し、女川地区、石巻南浜の復興祈念公園、野蒜地区の復興計画について詳細な事前説明を頂き、現地での実習について、より理解を深めることができました。
女川町での解説の様子
女川地区では町全体の被災状況と復興方針について詳しく説明を受け、復興整備が本格化する女川中心部を見学。震災直後から立ち上がった女川町復興連絡協議会の取組み、民間と行政による両輪での復興計画、住民が主体であるというまちづくりの姿勢、公・民がチームとなりそれぞれ果たすべき・得意分野を担うなど、女川町がたどってきた軌跡を伺う機会となりました。シーパルピアを中心に、駅までの道のりは明るく、女川の復興を実感しました。「身の丈にあった復興を大切にしている」という女川町 産業振興課 土井氏の言葉が強く印象に残りました。観光で訪れている方も目立ち、まちづくりの在り方について考える機会となりました。
女川町 中心部の様子
女川駅舎 屋上での解説
石巻 東日本大震災メモリアル 南浜つなぐ館
石巻南浜の復興祈念公園の計画予定地では、みらいサポート石巻の職員の方より被災前の状況を伺い、南浜、門脇地区の被災の大きさを改めて実感し、地域再生のむずかしさを実感しました。復興祈念公園については、宮城県都市計画課 千葉氏よりお話を伺い、オリンピックの年までの整備計画であること(国内は3か所あり、宮城県はこの南浜である)、また地域の復興のシンボルとして市民が憩える公園、また震災の記憶を後世に残す役割を担う目的であることを学びました。
東松島市野蒜地区では、東松島市震災復興伝承館にて語り部の方による体験を伺う事ができました。当時の被災状況から、津波の恐ろしさを再認識するとともに、何を次世代に語り継いでいくかという課題についても考える時間となりました。東松島は防災集団移転地の在り方と現状の整備状況について、東松島市復興政策部長 浅野氏、森氏から御説明を頂き、移転先の団地計画、津波復興拠点整備事業の概要、高台への町の移転について、地域交流広場や新野蒜駅周辺の整備された状況について知る機会となりました。
東松島市震災復興伝承館 解説の様子
東松島市震災復興伝承館 解説の様子
東松島市 地域交流広場解説の様子
2回目の現場実習とも猛暑日となりましたが、女川町、石巻復興祈念公園、野蒜地区ともに、足を使ってそれぞれ見学できたことで、震災から7年目の復興状況を知ることができました。震災当時からの変化を肌で感じることのできる貴重な一日となり、受講生の皆様からも、自治体職員の方から詳細を伺える機会を得ることができ、勉強になったという声が寄せられました。