2コマ目は東北沖ひいては宮城県沖地震のこれからということで日本の海溝型地震の長期評価のランク分けが発表され過去のデータに基づき東北地方太平洋沖型並びに宮城県沖地震の評価について解説されました。宮城県沖地震のサイクルはまず過去の地震の発生履歴を知ることが大前提で、過去と現在をバランスよく調べることで精度が上がり調査のポイントとなること、また津波に関しては、過去の大地震(600年前の貞観地震)について調査する方法として簡易なボーリングが活用され地質の層に砂が混じっていればこの範囲まで津波がきたと分かるという地道な調査も、今後の地震の津波範囲の予測として重要であるとのことでした。断層のすべりは加速のタイミングで大き目の地震が発生するというシミュレーションも立てられておりました。
最新の「日本海溝海底地震津波観測網(S-net)」の紹介もあり、これらの観測結果をもとに今後おこりうるであろう南海トラフ地震などの被害の予測に応用できると締めくくられました。最後に今日のようなお話は書籍化しないのかという受講生からのリクエストがありみなさん大いにうなずいておられました。