3.11後、福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、科学的知識と政治的決定との関係が深刻に問われました。その背景には政治家・官僚と科学者との相互癒着関係があり、結果として政治家・官僚、科学者への信頼は低下しました。
重要なのはその後「間違い」を認め正すことだとし、「科学」「政治」両方の側面から考察しました。科学における「間違い」の活用として『反証主義(反証可能主義)』を挙げ、科学の進歩とは、反証によって、間違った仮説が消えていくプロセスのこと。よって反証にきちんと向き合い、認めることが必要であるとのことでした。
また、政治における「間違い」の活用として『政党政治』を挙げ、「間違った」と思えば、次の選挙で別の「政治家」「政党」を選ぶことの繰り返しによって、有権者も政治家・政党も成長するはずであるとの見解を述べられました。
最後に復興における「間違い」の扱い方を振り返り、
- 「心機一転して頑張ろう」という雰囲気に流されず「間違い」を覚えておき、次の選択に生かす事
- 一方の「間違い」だけを責めるのではなく、どんな「間違い」の指摘にも我慢図よく対応する事
が大事であるというお話で締めくくられました。