2011.3.11に何が起こったのか、東日本大震災を地震そのものの自然現象として科学的に解説されました。地震の原因は断層の動きから発生するものであり、動きの大きさとともに増大します。その揺れの大きさは「震度」で表され、原因の規模は「マグニチュード」で表されています。プレート境界型であった今回の地震はマグニチュード9で、地形の変化を調べたところ、平均で東南東に50m動いて7mも盛り上がっておりました。そもそも太平洋プレートは年間約10cm動いており(人間の髪の毛が伸びる速さとほぼ同じ)巨大地震の発生間隔から計算すると50m(すべり量)≒8cm/年(欠損蓄積率)×600年(4800cm)(発生間隔)に当てはまることになります。
他に宮城県沖における大地震と巨大地震の共存や、海溝底の地層に残された巨大地震の痕跡の調査から断層のすべりと地震の連鎖についての解説がありました。
最後は東北沖・宮城県沖のこれからということで、地震は天気予報のような気象観測を基礎とするように断層の動きを観測し、海溝型地震の長期評価(発生確率)を過去のデータも読みながら予測することが大切であるが難しい面もあると説明されました。この講義は2コマ目に続きます。