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復興人材育成教育

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令和2年度 県民講座 講座8「復興の科学技術」

更新日:2020.08.12

日時
7月18日(土)14:45~15:45
担当講師
東北大学 大学院理学研究科・理学部
附属地震・噴火予知研究観測センター 教授 日野 亮太 先生
テーマ
「東北地方太平洋沖地震の科学(2)」

2コマ目は、東北沖ひいては宮城県沖地震のこれからのヒントとなる海底調査観測の成果についての講義でした。超巨大地震の痕跡発生履歴として、東北地方には日本三大実録に掲載されている869年の貞観地震の歴史資料があります。そこから地質調査で見つかった痕跡のデータを元に津波の規模がシミュレーションできたであろうという研究結果が今回の地震予測には間に合わなかったことが悔やまれると語っておりました。海底堆積物調査を行うことで巨大地震起源タービダイト(乱泥流堆積物)を検出し、堆積年代から発生時期を推定することにより、宮城県沖の調査で見つかった3層の堆積年代は869年の貞観→1454年の享徳→2011年の平成と600年程度で繰り返し発生していることもわかりました。後半は地殻変動の観測の重要性について、次の宮城県沖地震はいつ起こるのかという予想のためには継続した観測が必要であるということ、また東北沖地震後の地震学の在り方は単に断層の変化や地震のメカニズムの研究だけではなく、災害の軽減に直接貢献できる応用分野があること。その研究開発に進むことで長期予測(被害想定と対策の立案に活用)直前予測・ハザード即時予測(減災のための行動を起動)と地震に対しての備えができてくると強調されました。現在「日本海溝海底地震津波観測網(S-net)」が150地点の地震+圧力観測装置と海底ケーブルによる常時監視により、平成28年度より津波の発生を監視し、そして令和元年度より緊急地震速報発令に使われていることも紹介されました。この速報システムで今後おこりうるであろう地震(南海トラフなど)直後の津波被害も含めた範囲予測、被害推計に役立てようと研究が続けられているようです。緊急津波速報については、次の予想される南海トラフ巨大地震が来る前には実用化されることを願っていると締めくくられました。

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