活動報告 活動報告
復興人材育成教育

復興人材育成教育

令和2年度 県民講座 講座14「復興の科学技術」

更新日:2020.10.09

日時
8月29日(土) 16:00~17:00
担当講師
東北大学 大学院環境科学研究科 教授 吉岡 敏明 先生
テーマ
「プラスチック問題を考える」

 世界的問題となっている「プラスチック問題」について、特に海洋プラスチック汚染の現状から講義は始まりました。
浜辺に流れ着く海洋浮遊プラスチックは自国の製品でないものでも、流れ着いた国で処分しなければならないという問題があります。
陸上から海洋に流出したプラスチックごみの発生量の上位には、1位の中国をはじめ4位までアジア圏の国が含まれております(日本は30位)。平成28年1月のダボス会議では、2050年までに海洋中に存在するプラスチックの量が魚の量を超過するとの試算が報告されています。その一方で2016年までは中国が世界中の廃棄プラスチックの約6割を輸入していましたが、この年を境に廃棄プラスチックの受入れを止めてしまいました。このため、それぞれの国において廃棄プラスチックがごみとなって滞留してしまうこととなり、日本では廃棄プラスチック問題の解決策として昨年度「プラスチック資源循環戦略」を立てました。<リデュース><リユース・リサイクル><再生利用・バイオマスプラスチック>と方法を分けて行っていくもので、最近始まったレジ袋の有料化もこの戦略の一環です。
次にプラスチックの正体についてとリサイクル品についての開設があり、プラスチックリサイクルを今後どのように促進していくかの提案として、主幹産業との設備共有・地域分散・他産業との連携などプラスチックリサイクルの国内資源循環実現のポテンシャルは大きいと述べられました。
講義後受講生からは、災害時の避難生活ではプラスチック製の器や、このコロナ禍においてもマスク他プラスチックの存在は衛生管理上重要であるがプラスチックごみが増える状況にあり、できるだけ環境負荷に配慮した防災グッズ・備蓄品を選ぶよう心がけたいという感想がありました。

令和2年度 県民講座 講座14「復興の科学技術」 令和2年度 県民講座 講座14「復興の科学技術」